鍼灸治療の保険適用には『リウマチ』が含まれています。
そのせいかどうかはわかりませんが、ホームページに『リウマチ治せます!』なんて載せている治療院もあります。当院にも、たまーに問い合わせがあります。
さて、このリウマチというのは自己免疫疾患の一種であります。自己免疫疾患は、昔はまったく機序不明で原因不明でした。
現在では、何かのウイルスに感染した際や摂取した薬物とかに、体の免疫反応が変に残ってしまったものと推定されています。
何のウイルスに感染するとか、何の薬物とかは決まっていません、人によっては普通に風邪のウイルスからも発生するとされています。
なぜリウマチが鍼灸治療の範疇に入っているかというと、この鍼灸の有効性分類は、何十年も前に作られたものだからです。
当時としては、西洋医学ではどうにもやりようがなかったので、鍼灸の方がまだ効くかな~ということなのです。
結論として、現在のリウマチの治療で、鍼灸治療を第一選択にすることはお勧めしません! なぜなら、鍼灸治療では関節の変形は止められないからです。
リウマチの西洋薬は近年目覚ましい進歩をとげており、まずは投薬治療を優先するべきです。
患者さんを第一に考えたら、絶対にそのほうが良いのです。
因みに、リウマチの患者さんの約10%は自然治癒します。
ですから、過去にリウマチを治したことがある!とか、鍼灸で治りました! 〇〇食べたら治った!とかいう口コミやネットの情報は、その人達がたまたま治っただけなんです。。
ですが、残りの90%の人達は、症状の軽快と悪化を繰り返し、間違いなく少しずつ悪化していきます。
早めに専門医の診断を受けて下さい。
痛みやこわばりに対しては、鍼灸治療がお役に立てる場合もあります。
ですので、まずは投薬治療をし、鍼灸治療はサブ的な位置づけと考えていただければ幸いです。