鍼灸=怪しい、怖い、痛い・・・
鍼灸は一般的にそんな負のイメージが定着しているのが現状です。
確かに、鍼治療は多少は痛く、お灸は熱いときもありますし、残念ながら、全ての症状に効果がある魔法のような治療法でもありません。
しかし、鍼灸治療には一般の方が思っている以上の力があり、マッサージや整体では得がたい効果を出すことが可能です。
昔から、ぎっくり腰、肩こり、腰痛、坐骨神経痛などの、こり・痛み・しびれの解消に効果があることは知られていましたが、近年、自律神経症状、不眠、精神的不調、脳梗塞後の麻痺、更年期障害、不妊治療にも積極的に用いられており、有効性を示す論文が世界各地で発表されています。
例えば、2020年にイギリスの国立医療技術評価機構では、慢性疼痛のガイドラインで鎮痛剤よりも鍼治療を推奨しています。
当院で行っている鍼灸治療は以下の様々な鍼灸治療法を元に、個々人の感受性や症状によって使い分けています。
・ 『反応点鍼灸治療』
・ 『トリガーポイント鍼治療』
・ 『筋肉筋膜パルス鍼』
・ 『アキュゾーンセラピー』
・ 『火鍼』
・ 『刺絡』
・ 『董氏奇穴』
・ 『長い鍼、太い鍼、深い鍼』
当院で使用している鍼は、全てディスポ鍼(使い捨て鍼)を使用しています。
● 独自改良型 鍼治療
一般的な鍼の刺し方、師事した先生から教わった鍼の刺し方を、試行錯誤して改良してきた当院独自の鍼治療のやり方です。
鍼の刺激は軽めを基本としていますから、初めての方でもほぼ違和感なく受けられると思います。
「あれ?思ったよりも全然痛くないですね~」といわれる方も多いです。
他の鍼灸院では効果が無かった方でも、当院の治療法で結果が出ている例もありますので、お困りの方は3~5回程度治療を試されると良いかと思います。
● パルス鍼治療
打った鍼にパルス(低周波)を流していきます。師匠の先生に教えてもらってから15年以上経ちますが、独自に工夫をしてきました。
電気刺激が好きな方はもちろん、筋肉のコリ、坐骨神経痛などの神経痛の症状に用いることも多いです。
● 遠隔鍼治療
東洋医学の原理原則に基づいて、症状のある所から離れた所に鍼を打っていきます。(例:首が痛いとき、痛い首には直接鍼を打たず、離れた手足に打ちます)
時と場合によっては症状のある場所に鍼治療するよりも非常に効果的な治療法です。
● 火鍼
特殊な鍼治療です。鍼を火で熱したものを使います。どちらかというと、お灸の代りとして使う場合が多いです。
他に有効なものとしては、脳梗塞、脳出血後の麻痺の回復です。通常のリハビリと併行することにより良い結果が期待できます。
鍼治療は発症後早い段階から行ったほうが良いです。しかし、当院では発症後数年経った患者さんんも診ていて、効果も出ていますので無効なわけではありません。
人にはそれぞれに味の好みがあるように、個々人に合った鍼の太さと刺激量があると当院では考えています。
鍼治療を効かせる為には、ある程度の刺激は必要ですが、痛すぎる鍼治療はよほどの人でない限り嫌になってしまいます。
そこで、初診の方には何種類かの太さの鍼を打ち、最適な太さを決めながら治療をしていきます。全ての方に刺激の強い鍼治療をすれば治るわけではありません。ご心配なく。
●『柔の鍼』は、やさしい刺激の鍼治療
細い鍼(0.10~0.16mm程度)を使って、刺されているかわからないような優しい刺激の鍼治療です。もちろん鍼が刺さるので、少しはピリッとします。
初診の方で鍼治療が未体験の方。あまりに敏感な方には、この細い鍼を使います。細い鍼でも、刺激を感じやすい方には十分に効いてくれます。
●『剛の鍼』は、刺激強めの鍼治療
少し太い鍼(0.2~0.3mm程度)を使用します。
パルスを使う場合や、やさしい鍼で満足できない方に用います。
刺激は強めとなります。『ズーン』という鍼特有の感じが欲しい方向けです。
お灸は正直に言いますと、ほんの少し火傷の痕が残ってしまう場合があります。なぜなら、元来お灸というものは、微小の火傷を負わせることによって生体を活性化させるものだからです。よって、外見上問題となる顔などの目立つところに無理に行なうことはありません。
デメリットを最初に述べましたが、魚の目、骨の痛み、手術後の傷の痛み、逆子、生理痛・女性の冷え性、梅雨時期の痛みには非常に効果的です。 しつこいアキレス腱の痛みに対して、マッサージや鍼治療ではあまり効果的でなかったものが、お灸治療で回復した例もあります。
お灸は匂いがつくために、近頃の鍼灸院では匂いの出ない『スモークレス』お灸を使ったり、お灸をしない鍼灸院も増えつつあります。
しかし、当院では昔ながらの本物のもぐさを使っています!そのほうが間違いなく効果的です!
≪経験者は別として、基本的に新患で1回目から刺絡治療は.しません。カッピングは行います。≫
刺絡治療という鍼治療の方法があります。これは、東洋医学で『お血』と呼ばれる症状に行なう鍼治療です。現代的にいえば、血の流れが悪い箇所に行なう鍼治療で、特殊な鍼を刺した後に吸い玉という真空状態になるガラス瓶を密着させ、悪い血を吸い出します。(吸い玉を付けない場合もあります)
細絡と呼ばれる、くもの巣のような血管が表面に出ているときに効果があります。
マッサージや通常の鍼治療を行なっても効かない、頑固な痛み・コリ、治りにくいチクチク刺すような痛み等に対して効果があります。
ガラス瓶に対しては、高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)等を利用して万全の滅菌対策をしています。